「どれを使えばいいの?」その迷い、今日で終わらせます。
こんにちは!「LINUX工房」管理人の「リナックス先生」です。
エンジニアを目指す人や、自宅サーバーを立てたい人が最初にぶつかる巨大な壁。それが「Linuxディストリビューション選び」です。
Ubuntu、AlmaLinux、Rocky Linux、Debian、Mint、Arch…。
世界には数百種類以上のLinuxが存在しており、ネットで検索しても「Ubuntuが最強」「いや、サーバーならRHEL系だ」と意見が割れていて、結局どれを選べばいいのか分からなくなってしまいますよね。
先生、まさにそれです!
「初心者にはUbuntuがいい」って聞いたから入れたら、会社の先輩に「サーバーやるならAlmaLinux覚えなきゃダメだろ」って言われて…。
さらに友達は「男ならArch Linuxだ」とか言い出すし、もう何がなんだか。
結局、一番「偉い」OSってどれなんですか?
あはは、あるあるね。
でも断言するわ。「一番偉いOS」なんて存在しないの。
あるのは「目的に適したOS」だけ。
AI開発をしたいならUbuntu、日本の堅い企業でサーバー管理をするならAlmaLinux、Windowsから移行したいならLinux Mint。
今回は、2026年の最新トレンドを踏まえて、あなたの目的にジャストフィットするLinuxを診断するわよ!
本記事では、サーバー用途からデスクトップ用途まで、主要なLinuxディストリビューションの特徴、メリット・デメリット、そして「なぜそれが選ばれるのか」を徹底比較します。
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第1章:Linux選びの地図(系統樹を理解する)
Linuxを選ぶ前に、大きく分けて「3つの派閥(ファミリー)」があることを理解しましょう。
ここを押さえておけば、迷子にならなくなります。
1. Debian系(デビアン)
- 代表格: Ubuntu, Linux Mint, Kali Linux
- 特徴: パッケージ管理に
apt(.deb) を使用。ユーザーフレンドリーで情報量が世界的に圧倒的。 - おすすめ: 初心者、AI/Web開発者、デスクトップユーザー。
2. Red Hat系(レッドハット / RHEL)
- 代表格: RHEL, AlmaLinux, Rocky Linux, Fedora, (旧CentOS)
- 特徴: パッケージ管理に
dnf/yum(.rpm) を使用。安定性と長期サポートが売り。企業の基幹サーバーで好まれる。 - おすすめ: サーバーエンジニア、インフラ担当者、エンタープライズ用途。
3. Arch系 / その他
- 代表格: Arch Linux, Manjaro, Alpine Linux, Slackware
- 特徴: シンプル、軽量、カスタマイズ性が高いが、設定が難しい(玄人向け)。
- おすすめ: Linuxの仕組みを深く知りたい人、軽量化オタク。
第2章:【サーバー編】Ubuntu vs AlmaLinux (Rocky)
サーバーを構築する場合、実質的な選択肢は「Ubuntu Server」か「RHELクローン(Alma/Rocky)」の二択です。
この2つは「宗教戦争」になるほど好みが分かれますが、明確な使い分け基準があります。
Ubuntu Server (LTS)
現在、Web系企業やクラウド(AWS/Azure/Google Cloud)で最も使われている王者です。
- メリット:
- 情報量が世界一: エラーが出ても英語・日本語ともに解決策がすぐ見つかる。
- AI/機械学習に強い: PythonやNVIDIAドライバなどの最新ライブラリがいち早く提供される。
- クラウド標準: DockerやKubernetesなどのコンテナ技術との親和性が高い。
- デメリット:
- RHEL系に慣れた人にはコマンド(apt vs dnf)や設定ファイル(Netplan)の作法が辛い。
- 向いている人: Webアプリ開発者、AIエンジニア、個人開発者。
AlmaLinux / Rocky Linux
かつてのサーバーOSの王様「CentOS」が終了した後、その後継として生まれた「RHEL(Red Hat Enterprise Linux)」の無料クローンです。
- メリット:
- 完全なバイナリ互換: 商用OSであるRHELと中身が同じ。つまり、極めて安定して堅牢。
- 長期サポート: 一度入れたら10年は使える安心感。
- 日本の業務システム標準: 日本のSIer(システム開発会社)では今なお主流。就職に有利。
- デメリット:
- パッケージが古い: 「枯れた技術」を重視するため、最新の言語バージョンを入れるのに苦労する。
- 向いている人: インフラエンジニア志望、企業の社内サーバー管理者、長期安定運用を求める人。
💡 結論:どっちを選べばいい?
「就職や業務で使う予定がある」なら、求人数が多い AlmaLinux (RHEL系) を学びましょう。
「自分でWebサービスを作りたい」「AIをやりたい」なら、Ubuntu が圧倒的に楽です。
第3章:【デスクトップ編】脱Windowsを目指すなら
サーバーではなく、「普段使いのパソコン」としてLinuxを使いたい場合のおすすめです。
1. Linux Mint(リナックス・ミント)
「Windowsから移行するならこれ一択」と言われるほど使いやすいOSです。
- ベース: Ubuntu (LTS)
- 特徴: スタートメニューやタスクバーの配置がWindowsそっくり。日本語入力もインストール直後からスムーズに使えることが多い。
- デスクトップ環境: Cinnamon(モダン)、MATE(軽量)、Xfce(超軽量)から選べる。
2. Ubuntu Desktop
最も標準的なLinuxデスクトップです。
- 特徴: Macに近い独自の操作感(GNOME)。デザインが洗練されている。
- 注意点: 少し動作が重いため、古いパソコン(メモリ4GB以下)だと厳しい場合がある。その場合は軽量版の「Xubuntu」や「Lubuntu」がおすすめ。
3. Manjaro Linux(マンジャロ)
最近、海外で人気急上昇中のArch系Linuxです。
- 特徴: 「ローリングリリース」という方式を採用しており、OSのバージョンアップ作業が不要(常に最新)。
- Steamとの相性: ゲーム用OSとしても人気があり、Steam DeckのOS(SteamOS)もArch系。
第4章:比較表で見るLinuxディストリビューション
主要なOSのスペックを一覧表にまとめました。
2026年時点での状況です。
| OS名 | ベース | パッケージ管理 | サポート期間 | 主な用途 | 難易度 |
|---|---|---|---|---|---|
| Ubuntu | Debian | apt / snap | 5年 (Proで10年以上) | Web, AI, Desktop | ★☆☆ |
| AlmaLinux | RHEL | dnf (rpm) | 10年 | 業務サーバー | ★★☆ |
| Rocky Linux | RHEL | dnf (rpm) | 10年 | 業務サーバー | ★★☆ |
| Debian | (独立) | apt | 約3〜5年 | サーバー, 玄人向け | ★★★ |
| Linux Mint | Ubuntu | apt | 5年 | Windows代替 | ★☆☆ |
| Kali Linux | Debian | apt | ローリング | セキュリティ診断 | ★★★ |
| Alpine Linux | (独立) | apk | 2年 | Dockerコンテナ | ★★★★ |
第5章:マニアックだけど重要!特殊用途のLinux
一般的な用途とは違う、特定の目的のために作られたLinuxも存在します。
1. Kali Linux(カーリー・リナックス)
「ハッカーのOS」として有名です。
ペネトレーションテスト(侵入実験)やセキュリティ診断を行うためのツールが300種類以上プリインストールされています。
※注意:自分の管理下にないサーバーやネットワークに対して使用すると犯罪になります。あくまで学習・診断用として使いましょう。
2. Alpine Linux(アルパイン)
「DockerのためのOS」です。
イメージサイズがわずか5MB程度と極小で、セキュリティも堅牢。
コンテナ技術を学ぶなら避けては通れませんが、コマンド(apk)や仕様(musl libc)が特殊なので、通常のLinuxとは別物と考えたほうが良いでしょう。
第6章:CentOS 7の終了と、その後の世界
これからLinuxを学ぶ人が知っておくべき歴史的背景があります。
かつて、無料のサーバーOSといえば「CentOS(セントオーエス)」一択でした。
しかし、2020年に開発元のRed Hat社が方針転換し、安定版のCentOSを廃止しました(CentOS Streamへ移行)。
そして2024年6月、最後の砦だった「CentOS 7」のサポートが完全に終了しました。
「CentOS難民」はどこへ行った?
CentOSを使っていた企業やエンジニアは、以下の3つに分散しました。
- AlmaLinux / Rocky Linux へ移行: 従来のCentOSと同じ使い勝手を求めた層。
- Ubuntu Server へ移行: これを機に、世界標準で新しい技術に強いUbuntuへ乗り換えた層。
- RHEL (有償) へ移行: お金を払ってでも公式サポートが必要な層。
これから学習する皆さんは、もう「CentOS」という名前を覚える必要はありません。
「AlmaLinux」か「Ubuntu」、この2強時代であることを認識してください。
まとめ:あなたに最適なLinuxはこれだ!
最後に、タイプ別の推奨Linuxをまとめて終わります。
🎯 あなたにおすすめのディストリビューション診断
- 「とりあえずLinuxを触ってみたい、Webアプリを作りたい」
👉 Ubuntu Server / Desktop - 「インフラエンジニアとして就職したい、資格(LPIC/LinuC)を取りたい」
👉 AlmaLinux (または Rocky Linux) - 「家の古いWindows 7パソコンを復活させたい」
👉 Linux Mint (Xfce Edition) - 「Dockerコンテナの中身を極めたい」
👉 Alpine Linux - 「セキュリティやハッキング技術を学びたい」
👉 Kali Linux
Linuxは「自由」なOSです。
どれを選んでも間違いではありませんし、気に入らなければいつでも無料で乗り換えられます。
まずは、VPSや仮想マシン(VirtualBox)、あるいは使わなくなったPCにインストールして、黒い画面(ターミナル)の世界に飛び込んでみてください。
その一歩が、あなたのエンジニアとしてのキャリアを大きく変えるはずです。
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