【WordPress構築講座 第1回】「簡単インストール」を使わずに世界を作る
こんにちは!「リナックス先生」です。
前回は、VPSとレンタルサーバーの違いについて熱く語りました。
コウ君、ブログ用のサーバーはレンタルサーバーに決めたみたいだけど、VPSの方はどうするつもり?
はい! 本番ブログはレンタルサーバーで安全運用します。
でも、エンジニアとしてはやっぱり悔しいんです!
「ボタン一つでWordPress開設」じゃなくて、あの黒い画面から自分の力だけでWordPressを動かしてみたいんです!
いい心意気ね!
その「裏側の仕組み」を知ることは、将来必ず役に立つわ。
今回から全3回で、真っ更なAlmaLinux 9のVPSに、コマンドだけでWordPress環境(LAMP環境)を構築していくわよ!
本シリーズでは、Linuxエンジニアの基本スキルである「LAMP環境(Linux, Apache, MariaDB, PHP)」の構築を実践します。
本講座のカリキュラム(全3回)
- 【今回】土台を作る:Webサーバー(Apache)とPHPのインストール
- データベースの準備:MariaDBの構築とWordPressのダウンロード
- 公開とSSL化:Let’s Encrypt設定とWordPress初期セットアップ
- 【付録】実録!攻撃ログ解析とセキュリティ対策(※構築後のトラブルシューティング)
1. Webサーバー「Apache」をインストールしよう
まずは、インターネットからのアクセスを受け付ける窓口、Webサーバーソフトの「Apache(アパッチ)」をインストールします。
AlmaLinuxなどのRHEL系OSでは、パッケージ名は httpd になります。
インストールと起動
以下のコマンドを順に実行してください。
# Apacheのインストール [root@localhost ~]# dnf install httpd -y # Apacheの起動 [root@localhost ~]# systemctl start httpd # サーバー再起動時も自動で動くように設定 [root@localhost ~]# systemctl enable httpd
状態の確認
エラーが出ていないか確認しましょう。
[root@localhost ~]# systemctl status httpd
緑色の文字で Active: active (running) と表示されていれば成功です。
2. Webサイトへの道を開く「Firewalld設定」
Apacheを起動しただけでは、まだブラウザからアクセスできません。
Linuxの「ファイアウォール」が外部からの通信を遮断しているからです。
Webサイト閲覧用のポート(80番)を開放しましょう。
# HTTP(80番)ポートの許可 [root@localhost ~]# firewall-cmd --add-service=http --permanent # 設定の反映(これを忘れないように!) [root@localhost ~]# firewall-cmd --reload
先生、ブラウザにVPSのIPアドレスを入力したら、テストページが表示されました!
「It works!」とか「AlmaLinux Test Page」って出ると感動しますね!
3. WordPressのエンジン「PHP」をインストール
WordPressは「PHP」というプログラミング言語で作られています。
Webサーバー(Apache)だけではHTMLしか表示できません。PHPをインストールして、動的な処理ができるようにしましょう。
PHPのバージョンに注意
WordPressは常に進化しており、古いPHPでは動作しません。
AlmaLinux 9の標準リポジトリでは比較的新しいPHP(8.0以降)が提供されているので、それをインストールします。
必要なモジュールを一括インストール
WordPressを動かすには、PHP本体だけでなく、画像処理やデータベース接続用の「拡張モジュール」が必要です。
以下のコマンドで一気に入れてしまいましょう。
# PHP本体とWordPress必須モジュールのインストール [root@localhost ~]# dnf install php php-mysqlnd php-gd php-xml php-mbstring php-json -y # バージョンの確認 [root@localhost ~]# php -v PHP 8.0.xx (cli) (built: ...) ...
※バージョンが8.0以上であればOKです。
Apacheの再起動
PHPをインストールしただけでは、ApacheはまだPHPの存在を知りません。
Apacheを再起動して、PHPモジュールを読み込ませます。
[root@localhost ~]# systemctl restart httpd
4. 動作確認:PHPは動いているか?
最後に、本当にPHPが動いているかテストファイルを作って確認します。
テストファイルの作成
Web公開ディレクトリ(/var/www/html)にファイルを作ります。
[root@localhost ~]# echo '<?php phpinfo(); ?>' > /var/www/html/info.php
ブラウザでアクセス
ブラウザのアドレスバーに http://[VPSのIPアドレス]/info.php と入力してください。
出ました!
紫色の表みたいな画面(PHP情報)がズラッと表示されました!
おめでとう!
これで「Webサーバー」と「PHPの処理エンジン」が繋がったわ。
でも、まだ一番大事なものが足りないわね。
記事データを保存するための「データベース」よ。
【重要】確認が終わったら、セキュリティのためテストファイルは削除しておきましょう。
[root@localhost ~]# rm -f /var/www/html/info.php
次回予告:データベース構築とWordPressインストール
第1回は、WordPressを動かすための土台(Apache + PHP)を作りました。
次回は、データを保存する金庫である「MariaDB(データベース)」をインストールし、いよいよWordPress本体をダウンロードして画面を表示させます。
ここから少し設定が複雑になりますが、一つずつクリアしていきましょう!
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