こんにちは!「LINUX工房」管理人の「リナックス先生」です。
これまで当サイトではAlmaLinux(RHEL系)を使ったサーバー構築を解説してきましたが、今回から満を持して「最新Ubuntu(ウブントゥ)サーバー構築入門」をスタートします!
現在、AWSやGoogle Cloudなどのパブリッククラウドインフラ、AI開発、DockerやKubernetesを用いたコンテナ運用において、最も利用されているLinuxディストリビューションは間違いなくUbuntuです。特に2026年4月23日にリリースされたばかりの最新LTS(長期サポート版)であるUbuntu 26.04 LTS (コードネーム: Resolute Raccoon / 決然としたアライグマ)は、OSのコアコマンドがRust言語で書き直されるなど、インフラ業界に衝撃を与える進化を遂げました。
先生!ついに最新のUbuntu 26.04ですね!
最近、PythonでAIのプログラムを動かしたり、クラウドネイティブなツールをインストールしようとすると、公式ドキュメントが「Ubuntu前提」で書かれていることが多くて、ずっと気になっていたんです。でも、今までAlmaLinuxを使ってきたので、コマンドや文化が違うんじゃないかと不安で……。
その通りよ、コウ君!モダンな開発環境においてUbuntuのシェアは圧倒的ね。パッケージマネージャーやセキュリティ機構など、RHEL系(AlmaLinuxやCentOS)とは思想が違う部分があるけれど、根本的なLinuxの仕組みは同じよ。
今回は、リリースされたばかりのUbuntu 26.04 LTSを使って、RHEL系との違いを比較しながら、ゼロから本番公開サーバーを作れるレベルまで徹底的に鍛え上げるわよ!文字数も情報量も妥協しないから、しっかりついてきてね!
🚀 Ubuntu 26.04サーバー構築入門・連載ロードマップ(全8回)
- 【第1回】RHELとの違いとUbuntu 26.04 OSインストール完全ガイド(本記事)
- 【第2回】公開サーバーへの道:SSH鍵認証(量子耐性暗号対応)とsudo権限の厳格化
- 【第3回】UFWとFail2ban:強固なファイアウォールと不正アクセス対策
- 【第4回】不要なサービスの停止とOSカーネル(Linux 7.0)のセキュリティチューニング
- 【第5回】Netplanによる高度なネットワーク設定とIPv6完全対応
- 【第6回】Nginxのインストールと最新Webサーバーの構築
- 【第7回】Dockerの導入:Ubuntuの強みを最大限に活かすコンテナ運用
- 【第8回】システム監視と自動アップデート(Unattended Upgrades)の自律運用
目次
- 1. なぜUbuntuを選ぶのか? RHEL系(AlmaLinux/CentOS)との徹底比較
- 2. Ubuntu 26.04 LTS (Resolute Raccoon) の衝撃的な進化と新機能
- 3. Ubuntuの「LTS」とは何か? リリースサイクルの秘密と運用戦略
- 4. 物理サーバー vs 仮想マシン(VM):インストールの違いを理解する
- 5. インストール準備:ISOイメージの取得と「引き上げられた」システム要件
- 6. Ubuntu 26.04 LTS サーバーインストール手順(完全解説)
- 7. インストール直後に必ず実行すべき初期設定とパッケージ更新
- 総まとめ:モダンインフラの扉を開くUbuntu
- 1. なぜUbuntuを選ぶのか? RHEL系(AlmaLinux/CentOS)との徹底比較
- 2. Ubuntu 26.04 LTS (Resolute Raccoon) の衝撃的な進化と新機能
- 3. Ubuntuの「LTS」とは何か? リリースサイクルの秘密と運用戦略
- 4. 物理サーバー vs 仮想マシン(VM):インストールの違いを理解する
- 5. インストール準備:ISOイメージの取得と「引き上げられた」システム要件
- 6. Ubuntu 26.04 LTS サーバーインストール手順(完全解説)
- Step 1: 言語とキーボードレイアウトの選択
- Step 2: インストールベースの選択
- Step 3: ネットワークの設定(超重要!)
- Step 4: プロキシとアーカイブミラーの設定
- Step 5: ストレージの構成(LVMの理解)
- Step 6: プロファイル(ユーザー)の設定
- Step 7: Ubuntu Proへのアップグレード(スキップ可能)
- Step 8: SSHの設定(最重要!)
- Step 9: 追加パッケージの選択とインストール開始
1. なぜUbuntuを選ぶのか? RHEL系(AlmaLinux/CentOS)との徹底比較
サーバー構築を始める際、多くの初心者が「CentOS(AlmaLinux/Rocky LinuxなどのRHEL系)とUbuntu(Debian系)のどちらを使えばいいのか?」と悩みます。まずはこの両者の「思想」と「機能」の決定的な違いをプロの視点で紐解いてみましょう。
1-1. 系統とパッケージ管理の違い
Linuxには大きく分けて「Red Hat系(RHEL系)」と「Debian系」の2つの巨大な派閥があります。UbuntuはDebian系の頂点に立つディストリビューションです。最も日常的な操作で違いを感じるのは、ソフトウェアをインストールするための「パッケージマネージャー」です。
| 比較項目 | Ubuntu (Debian系) | AlmaLinux/CentOS (RHEL系) |
|---|---|---|
| パッケージ管理 | apt (Advanced Package Tool) / dpkg※さらに snap が深く統合されている |
dnf (旧 yum) / rpm |
| パッケージ拡張子 | .deb | .rpm |
| 設定ファイルの配置 | /etc/apache2/ など(ソフトの命名規則が異なる) |
/etc/httpd/ など |
| ネットワーク管理 | Netplan + systemd-networkd (YAML形式で記述) |
NetworkManager (nmcliコマンドで操作) |
| ファイアウォール | UFW (Uncomplicated Firewall – 非常に直感的) |
firewalld (ゾーンベースで詳細設定が可能) |
| 強制アクセス制御 | AppArmor (プロファイルベースで設定が比較的容易) |
SELinux (非常に強固だが初心者には難解で鬼門) |
| コミュニティと強み | AI、機械学習、クラウドネイティブ、最新ライブラリが爆速で提供される | 企業の基幹システム、エンタープライズサポート、仕様変更の少なさ |
なるほど!コマンドが dnf install から apt install に変わるだけじゃなくて、ファイアウォールやネットワークの設定方法まで根こそぎ違うんですね。
「SELinux」ってよくパーミッションエラーの元になって、泣く泣く無効化しちゃってたんですが、Ubuntuの「AppArmor」はどうなんですか?
良い着眼点ね!SELinuxは「すべてを拒否して、許可したものだけ通す(マルチレベルセキュリティ)」という厳格すぎる設計ゆえに初心者の壁になりがちだけど、UbuntuのAppArmorは「特定のアプリケーションごとの振る舞いを制限する」アプローチだから、デフォルトで有効になっていてもトラブルが起きにくいのよ。
さらにUbuntuは、Pythonの最新AIライブラリやNode.jsといったモダン言語の環境がすぐに公式リポジトリに降りてくるから、開発スピードが圧倒的に速いという強みがあるわ。
2. Ubuntu 26.04 LTS (Resolute Raccoon) の衝撃的な進化と新機能
今回インストールする Ubuntu 26.04 LTS は、単なるバージョンアップにとどまらない、Linuxの歴史の転換点とも言える巨大なアップデートが含まれています。プロのエンジニアとして、以下の変更点は必ず押さえておきましょう。
2-1. Linux Kernel 7.0 の採用
OSの心臓部であるカーネルがメジャーバージョンアップし「7.0」に到達しました。これにより、AI処理(NPU等)のネイティブサポート強化、ext4ファイルシステムの書き込みパフォーマンス向上、そして最新ハードウェア(Intel / AMDの最新アーキテクチャ)への最適化が極限まで進んでいます。
2-2. メモリ安全な「Rust言語」への段階的置き換え
これが26.04最大の目玉です。長年C言語で書かれていた sudo コマンドや、core-utils(OSの基本コマンド群)の一部が、メモリ安全性に優れたRust(ラスト)言語ベースの実装に置き換えられました。
これにより、C/C++特有の「バッファオーバーフロー」などの致命的な脆弱性がコンパイルレベルで排除され、OSのセキュリティが次元の違うレベルへと引き上げられました。
2-3. セキュリティ水準の引き上げとレガシーの切り捨て
- OpenSSHの量子耐性暗号対応: SSH接続において、将来の量子コンピューターによる解読リスクに備え、ハイブリッドポスト量子鍵交換アルゴリズム(
mlkem768x25519-sha256)がデフォルトで利用可能になりました。また、SHA1などの古い暗号アルゴリズムはデフォルトでサポートされなくなりました。 - System Vベースのinitスクリプト廃止: 古い
/etc/init.d/を使ったサービス起動スクリプトのサポートがついに終了し、完全にsystemdへと移行しました(cgroup v1のサポートも終了)。
3. Ubuntuの「LTS」とは何か? リリースサイクルの秘密と運用戦略
Ubuntuをサーバーとして利用する際、絶対に知っておかなければならないのが「LTS」という概念です。
3-1. LTS(Long Term Support:長期サポート)版の重要性
Ubuntuは半年ごと(4月と10月)に新しいバージョンをリリースします。しかし、本番サーバーとして運用する場合、半年ごとにOSをアップグレードするのは運用コストが高すぎ、システム停止のリスクを伴います。
そこで、「偶数年の4月にリリースされるバージョン」にはLTS(長期サポート)という称号が与えられ、標準で5年間(Ubuntu Proに無料登録すれば最大10年〜12年間)のセキュリティアップデートが保証されます。
| バージョン名 | リリース年月 | サポート期限(標準) | 位置づけ |
|---|---|---|---|
| Ubuntu 20.04 LTS (Focal Fossa) | 2020年4月 | 2025年4月 | 標準サポート終了(ESM移行) |
| Ubuntu 22.04 LTS (Jammy Jellyfish) | 2022年4月 | 2027年4月 | 安定期(移行推奨) |
| Ubuntu 24.04 LTS (Noble Numbat) | 2024年4月 | 2029年4月 | 現在の主流 |
| Ubuntu 26.04 LTS (Resolute Raccoon) | 2026年4月 | 2031年4月 | 最新のLTS(本講座の対象) |
プロの鉄則: 本番環境の公開サーバーを構築する際は、絶対に末尾に「LTS」とついたバージョンを選択してください。最新機能が欲しくても、LTSとLTSの中間リリース(例:25.10などサポート期間9ヶ月)をサーバーにインストールしてはいけません。
4. 物理サーバー vs 仮想マシン(VM):インストールの違いを理解する
OSをインストールする先は、手元にある「物理サーバー」と、クラウドやHyper-V上の「仮想マシン(VM)」の2種類があります。初心者はここでつまずくことが多いので、違いを明確にしておきましょう。
4-1. 物理サーバーへのインストール(ベアメタル)
自宅の余ったパソコンや、データセンターのラックマウントサーバーに直接OSを入れる方法です。
特徴:
- ハードウェアのリソース(CPUやメモリ、ディスクI/O)を100%独占できるため、データベースなど高負荷な処理でパフォーマンスが最も高い。
- インストールするには、USBメモリに「起動用ISOイメージ」を書き込み(RufusやBalenaEtcherを使用)、パソコンのBIOS/UEFI設定を変更してUSBからブートさせる物理的な作業が必要。
- NIC(ネットワークカード)やRAIDコントローラーなど、最新すぎるハードウェアのドライバ相性問題が発生するリスクがある。
4-2. 仮想マシン(VM)へのインストール
AWSのEC2、さくらのVPS、または手元のWindowsのHyper-VやVirtualBoxの中に、ソフトウェア的にサーバーを作る方法です。
特徴:
- USBメモリの作成は不要。ダウンロードした「.isoファイル」を仮想マシンのCD-ROMドライブに仮想的にマウントするだけで起動できる。
- スナップショット(丸ごとバックアップ)がワンクリックで取れるため、設定に失敗しても数秒でやり直せる(学習用にはこちらを圧倒的に推奨)。
- クラウド(VPS等)の場合は、プロバイダが用意した「OSテンプレート」を選ぶだけで、インストーラーの画面すら見ることなく数秒〜数分でUbuntu 26.04が起動する。
なるほど!今回は手元のWindowsパソコンに入っている「VirtualBox」を使って仮想マシンとして構築してみようと思います。これなら、USBメモリもいらないし、何度設定をミスしてサーバーを壊しても、最初からやり直せますね!
5. インストール準備:ISOイメージの取得と「引き上げられた」システム要件
インストールを始める前に、必要なファイルを準備し、サーバーのスペックを決定します。ここで26.04特有の注意点があります。
5-1. 引き上げられた最小システム要件(要注意!)
Ubuntu 26.04 LTSでは、機能の高度化やセキュリティ機能(Rust製ツールの導入等)の要件により、最小スペックが以前のバージョンより大幅に引き上げられました。
| リソース | 最小要件(26.04 LTS) | 推奨要件(Webサーバー・DB動作用) |
|---|---|---|
| CPU | 2 GHz 以上のデュアルコア | 4コア 以上 (AI/コンテナ運用時) |
| メモリ (RAM) | 6 GB 以上(重要!) | 8 GB 〜 16 GB 以上 |
| ストレージ | 25 GB 以上の空き容量 | 50 GB 以上 (NVMe SSD推奨) |
※仮想マシン(VirtualBoxなど)でメモリを2GBや4GBに設定していると、インストールが途中で失敗したり、動作が極端に重くなる可能性があるため、必ず6GB(6144MB)以上を割り当ててください。
5-2. ISOイメージのダウンロード
Ubuntuの公式サイト(https://ubuntu.com/download/server)から、「Ubuntu Server 26.04 LTS」のインストール用ISOイメージをダウンロードします。
※「Ubuntu Desktop(GUI版)」ではなく、必ず「Ubuntu Server(CUI版)」を選んでください。
6. Ubuntu 26.04 LTS サーバーインストール手順(完全解説)
準備が整ったら、仮想マシンを起動(または物理サーバーにUSBを挿して起動)します。Ubuntu Serverは「Subiquity(サビクティ)」という非常にわかりやすいテキストベースのインストーラーを採用しています。キーボードの矢印キーとEnterキー、スペースキーで操作します。
⚠️ プロからの注意点:言語選択の罠について
インストーラーの最初の画面で「言語」を選びますが、ここでは絶対に「English」を選択してください。
ここで日本語を選ぶと、システム言語が日本語になり、後でコマンドライン(黒い画面)でエラーメッセージが出た際に、文字化け(◆◆◆のような菱形)して解読不能になる「文字化けの罠」にハマります。サーバー運用において、ログやエラーメッセージは英語で出力させ、英語でググる(検索する)のが世界共通の鉄則です。
Step 1: 言語とキーボードレイアウトの選択
- Language: 前述の通り
Englishを選択してEnter。 - Installer update available: インストーラー自体のアップデートがあれば
Update to the new installerを選択。 - Keyboard configuration: Layoutを
Japanese、VariantもJapaneseに変更してDone。
Step 2: インストールベースの選択
Choose type of install: Ubuntu Server と Ubuntu Server (minimized) が選べます。
初心者は標準の Ubuntu Server を選んでください。minimizedはクラウド向けの極小構成で、手動で必要なツール(pingやvimエディタ等)を後から入れる手間がかかります。
Step 3: ネットワークの設定(超重要!)
サーバーとして運用するため、IPアドレスがコロコロ変わるDHCP(自動割り当て)ではなく、固定IP(Static IP)を設定するのがプロの定石です。
画面上のネットワークインターフェース(例:enp0s3)を選択し、Edit IPv4 を選びます。
| 項目 | 設定例と解説 |
|---|---|
| IPv4 Method | Manual(手動)に変更します。 |
| Subnet | 192.168.1.0/24 (ご自身のルーターのネットワーク帯域に合わせます) |
| Address | 192.168.1.100 (サーバーに固定したいIPアドレス) |
| Gateway | 192.168.1.1 (ルーターのIPアドレス) |
| Name servers | 8.8.8.8, 1.1.1.1 (GoogleやCloudflareのパブリックDNSが安定します) |
設定が完了したら Save して Done を押します。
Step 4: プロキシとアーカイブミラーの設定
- Proxy: 企業内など外部通信にプロキシが必要な環境でなければ空欄で
Done。 - Ubuntu archive mirror: デフォルトのままで
Done(日本のサーバーhttp://jp.archive.ubuntu.com/ubuntu等が自動で選ばれます)。26.04からはミラーサーバーの変更に関する仕様が少し変わり、自動的に最適なものが選ばれる精度が上がっています。
Step 5: ストレージの構成(LVMの理解)
ディスクをどのようにフォーマットするかの設定です。デフォルトでは Use an entire disk(ディスク全体を使う)と Set up this disk as an LVM group がチェックされています。
そのまま Done を押すのが簡単ですが、ここで「LVM(Logical Volume Manager)」について解説しておきます。
LVMは「仮想的なパーティション」を作る技術よ。物理的なディスクがいっぱいになった時、後から新しいディスクを物理的にサーバーにガチャンと追加して、再起動せずに既存の容量(ボリューム)をグイッとシームレスに拡張できる魔法のような機能なの。
サーバー運用では将来の容量不足に備えて必須の技術だから、デフォルトのLVM有効のまま進めることを強く推奨するわ!
※注意点として、UbuntuのデフォルトLVM設定では、安全マージンのためにディスク容量の半分しか割り当てられないことがあります。次の画面の「ubuntu-lv」を選択し、Edit から Size を最大値(Max)に書き換えておくことをお勧めします。
Step 6: プロファイル(ユーザー)の設定
サーバーにログインするための管理者ユーザーを作成します。
- Your name: あなたの名前(システム上は重要ではありません)。
- Your server’s name: サーバーのホスト名(例:
webserver01)。ネットワーク上で識別される名前です。 - Pick a username: ログインユーザー名(例:
kou)。※セキュリティ上、adminやroot、ubuntuは推測されやすいため避けてください。 - Choose a password: 強固なパスワードを設定します。
Step 7: Ubuntu Proへのアップグレード(スキップ可能)
Ubuntu Proという、セキュリティアップデートをさらに5年間(計10年)延長するサービスへの案内が出ますが、個人利用なら後から無料で登録できるため、ここでは Skip for now を選んで Continue します。
Step 8: SSHの設定(最重要!)
サーバー構築後、別のパソコン(手元のWindowsやMac)から遠隔操作(リモートログイン)するためにOpenSSH Serverは必須です。
必ず Install OpenSSH server にスペースキーでチェック([X])を入れてください。
Import SSH identity という項目で、自分のGitHubアカウントを入力すると、GitHubに登録している公開鍵を自動で取り込んでくれる非常に便利な機能もあります(今回はスキップでOKです)。
Step 9: 追加パッケージの選択とインストール開始
DockerやNextcloudなどの人気スナップ(Snap)パッケージをインストールついでに入れるか聞かれますが、後で手動で入れたほうが仕組みを理解できるため、ここは何もチェックせずに最下部の Done を押します。
画面下部に処理のログが流れ、インストールが開始されます。数分待つと Reboot Now(再起動)が表示されます。再起動を選択し(必要に応じてインストールメディアを抜くよう指示が出ます)、黒い画面にログインプロンプトが出ればインストール完了です!
7. インストール直後に必ず実行すべき初期設定とパッケージ更新
再起動後、Step 6で作成したユーザー名とパスワードでログインします。
7-1. パッケージリストの更新とソフトウェアのアップグレード
Ubuntu(Debian系)では、ソフトウェアのインストールや更新に apt コマンドを使用します。ログインしたら、まずはOSを最新のセキュアな状態にするために以下のコマンドを実行します。Ubuntu 26.04ではパッケージの自動更新機能が強化されていますが、初回は手動で行うのが確実です。
# 1. パッケージのカタログ(リスト)を最新化する sudo apt update # 2. カタログに基づいて、実際のソフトウェアを最新版にアップグレードする sudo apt upgrade -y
sudo をつけるとパスワードを聞かれますね。これは「管理者権限で実行する」という意味ですよね。
あと、apt update と apt upgrade の2つに分かれているのはなぜですか? AlmaLinuxの時は dnf update の1回で終わっていたような……。
素晴らしい質問よ!Ubuntuの apt は、まず update で「インターネット上の倉庫(リポジトリ)に、最新のソフトがあるかどうかの『名簿』」だけをダウンロードしてくるの。その名簿を見て、実際に古いソフトを新しいものに入れ替えるのが upgrade よ。
この2段階構成になっているおかげで、「アップグレード前に何が変わるのか確認できる」というメリットがあるの。サーバー運用では「勝手に予期せぬソフトが更新されてシステムが壊れる」のを防ぐために、この名簿の確認が必須なのよ。
7-2. タイムゾーン(日本時間)の設定
デフォルトではサーバーの時間がUTC(協定世界時)になっているため、ログの時刻が日本時間と9時間ズレてしまいます。これをJST(日本標準時)に修正します。
# タイムゾーンを東京に設定 sudo timedatectl set-timezone Asia/Tokyo # 念のためntpd(システムクロック同期)の状態も確認 # 26.04ではRustベースのモダンな実装に切り替わっている場合があります timedatectl status # 確認コマンド date
実行結果の末尾が JST 2026 のようになっていれば、時刻設定は完璧です。
総まとめ:モダンインフラの扉を開くUbuntu 26.04
第1回の講座、お疲れ様でした!
今日は、UbuntuがRHEL系とどのように異なり、なぜ現代のクラウド・AI環境で重宝されているのかという「哲学」の部分から始まりました。
そして、最新の Ubuntu 26.04 LTS がもたらした「Rust言語によるメモリ安全性の担保」や「カーネル7.0による処理性能の向上」、「メモリ要求スペックの6GBへの引き上げ」といった重要なインフラトレンドを学び、実際のインストール手順までを完走しました。
固定IPの設定、LVMの理解、そしてapt update && apt upgrade のルーティン。これらはインフラエンジニアとして一生使い続ける基礎知識です。AlmaLinuxから乗り換えた方も、案外すんなりとUbuntuの世界に入れたのではないでしょうか?
しかし、インストールが終わった直後のサーバーは、例えるなら「鍵のかかっていない家」です。このままインターネットに公開(ポート開放)すれば、数分で世界中からのサイバー攻撃(ブルートフォース攻撃など)の標的になります。
次回、第2回「公開サーバーへの道:SSH鍵認証(量子耐性暗号対応)とsudo権限の厳格化」では、ハッカーの侵入を物理的に防ぐための「公開鍵暗号方式」によるSSH接続の設定と、管理者権限の適切な絞り込みについて解説します。26.04で強化されたOpenSSHの新機能にも触れていきます。
いよいよ、本格的なセキュリティ構築のスタートです。お楽しみに!
▼ Ubuntu環境を手軽に用意しよう ▼
Ubuntu 26.04 LTSのテンプレート対応!
「初心者におすすめの国内VPS」
Ubuntu/クラウドインフラの技術を活かす
「エンジニアとしてのキャリアアップ」

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