「お手並み拝見」の視線に、どう答えるか。
こんにちは!「LINUX工房」管理人の「リナックス先生」です。
全8回にわたってお届けしてきた「ITエンジニア転職完全攻略講座」、ついに最終回です。
自己分析から始まり、書類作成、面接、年収交渉を経て、あなたは新しい会社へのチケットを手にしました。
しかし、本当の戦いはここからです。
入社してからの3ヶ月間、いわゆる「試用期間」は、企業があなたをテストする期間です。
「面接では良いこと言ってたけど、実力はどうなの?」「チームに馴染めるの?」
周囲のメンバーは、期待と不安が入り混じった目であなたを見ています。
ここでスタートダッシュに失敗すると、「扱いにくい人」というレッテルを貼られ、最悪の場合、本採用拒否(解雇)という結末もあり得ます。
先生、脅かさないでくださいよ!
せっかく年収アップして転職できたのに、試用期間でクビになったら人生終わりじゃないですか。
でも正直、新しい職場の技術レベルについていけるか不安です。
すごいエンジニアばかりだったらどうしよう……。
初日に何をすればいいのか、挨拶はどうすればいいのか、教えてください!
コウ君、適度な緊張感は大切だけど、過度に恐れる必要はないわ。
企業も高いコストをかけて採用したんだから、あなたに活躍してほしいと願っているの。
大切なのは「技術力」そのものよりも、新しい環境に適応しようとする「姿勢」と「戦略」よ。
今回は、入社初日から90日目までに何をすべきか、具体的なアクションプランを授けるわ!
本記事では、新しい職場で早期に信頼を獲得するための「オンボーディング戦略」、ドメイン知識の効率的な学習法、フルリモート環境での人間関係構築術、そしてやってはいけない「NG行動」まで、入社後の生存戦略を徹底解説します。
🚀 ITエンジニア転職攻略講座 カリキュラム(完結)
目次
第1章:マインドセット。「前の会社では」を封印せよ
まず最初に、脳内のOSを入れ替える必要があります。
転職者が最も嫌われる行動、それは「前職のやり方を押し付けること」です。
アンラーニング(学習棄却)の重要性
「前の会社ではこのツールを使っていました」「前の会社ではこのフローが非効率だと言われていました」。
これを連発すると、既存社員は「じゃあ前の会社に戻れば?」と思います。
どんなに前職が素晴らしくても、どんなに今の会社のやり方が古く見えても、そこには「そうなっている歴史的経緯」があります。
最初の1ヶ月は、「徹底的な観察者」に徹してください。
「なぜこの技術選定なのか?」「なぜこのフローなのか?」を理解し、その文化に染まること。
改善提案をするのは、信頼残高が貯まってからです。
💡 プロの処世術:謙虚さを演じる
たとえあなたがシニアエンジニアとして入社したとしても、その会社のドメイン知識に関しては「新人」です。
「技術は知っていますが、この会社の業務については素人です。教えてください」というスタンスを見せることが、周囲の協力を引き出す鍵です。
第2章:初日〜1週間(セットアップ期)。環境構築RTA
入社初日は、PCのセットアップやアカウント発行で終わることが多いです。
ここでダラダラしてはいけません。
環境構築は「最速」で終わらせる
「環境構築に3日かかりました」はプロ失格です。
手順書(ReadMe)があるなら、それに従って半日〜1日で終わらせ、Hello World を出すところまで持っていきます。
もし手順書が古くてエラーが出た場合、それはチャンスです。
最初のアウトプット:ReadMeの修正
「手順書の通りにやったらエラーが出たので、解決策を追記してプルリクエスト(PR)を出しました」。
これができれば、入社3日目にして「貢献できる人」という印象を与えられます。
新人が一番貢献できるのは、陳腐化したドキュメントの整備です。
2026年の必須確認事項
- AIツールの利用規定: GitHub CopilotやChatGPTを業務データで使っていいか? 設定はどうすべきか?
- セキュリティガイドライン: 私物端末の利用可否、クラウドストレージの制限など。
第3章:1ヶ月目(キャッチアップ期)。Quick Winで狼煙を上げる
環境が整ったら、実際のタスクに取り掛かります。
ここで狙うべきは、ホームランではなく「バントヒット(Quick Win)」です。
Good First Issue を狩る
GitHubのIssueに good first issue(初心者向け)というタグが付いていれば、それを率先して拾います。
なければ、リーダーに「プロダクトの全体像を把握したいので、影響範囲が小さく、かつ放置されているバグ修正やテキスト修正のタスクはありませんか?」と聞きます。
巨大な機能開発を任されると、仕様理解だけで1ヶ月かかり、アウトプットが出ないまま焦ることになります。
小さなタスクを数多くこなし、「PRを出し、レビューを受け、マージされる」というサイクルを体で覚えることが最優先です。
「15分ルール」の徹底
分からないことがあった時、いつ聞くべきか?
Googleは「15分ルール」を推奨しています。
- 15分は自分で調べる: すぐに聞くのは相手の時間を奪う行為。
- 15分経っても分からなければ聞く: それ以上悩むのは会社の時間の無駄。
質問する際は、「ここまで調べて、ここが分かりません。私は〇〇だと思いますが、合っていますか?」と仮説を持って聞きましょう。
第4章:3ヶ月目(自走期)。ドメイン知識を武器にする
試用期間の終わりが見えてくる頃です。
この時期には、「指示待ち」ではなく「自走」が求められます。
技術よりも「業務(ドメイン)」を知る
コードが書けるだけでは、ただのコーダーです。
その会社が「誰の、どんな課題を解決して、どうやって利益を出しているか」というドメイン知識を理解しなければ、的確な設計はできません。
- 営業やCS(カスタマーサポート)の人とランチに行き、顧客のリアルな声を聞く。
- 社内の用語集(Wiki)を読み込む。
- 実際に自社製品をユーザーとして使い倒す。
提案型の動きへ
「このコード、リファクタリングしていいですか?」「ここのテスト、自動化できませんか?」
業務知識とコードベースの理解が進んだら、少しずつ改善提案を出していきます。
第1章で封印していた「前職の知見」を、ここで初めて「提案の引き出し」として使うのです。
第5章:人間関係のハック。Slackと雑談の技術
フルリモート環境では、意識的にコミュニケーションを取らないと「顔の見えない人」になります。
エンジニアにとって、コミュニケーション能力は技術力と同じくらい重要です。
Slack / Teams での振る舞い
- 即レス(スタンプ): メンションが来たら、内容を確認する前にまず「確認しました(👀)」などのスタンプを押す。「無視されていない」という安心感を与えます。
- Times(分報)の開設:
#times_kouなどのチャンネルを作り、作業内容や独り言を垂れ流す。
「ここで詰まってる…」と呟くと、親切な先輩が助けてくれることがあります。 - アイコンの設定: 初期設定のままにせず、顔写真か、認識しやすいイラストにする。
1on1 の活用
上司との1on1ミーティングは、評価を上げる最大のチャンスです。
単なる進捗報告の場にしてはいけません。
- 期待値のすり合わせ: 「今の私の動きは、期待通りですか? 足りない部分はありますか?」とストレートに聞く。
- フィードバックを求める: 「先日のPRで指摘された設計について、もっと詳しく教えてください」と学ぶ姿勢を見せる。
第6章:試用期間の罠。解雇される人の共通点
最後に、もっとも恐ろしい「試用期間での本採用拒否」について。
日本の法律では解雇は難しいですが、試用期間中は比較的ハードルが低いです。
技術力不足でクビになることは稀ですが、以下の行動は致命的です。
絶対にやってはいけないNG行動
- 勤怠不良・無断欠勤: 社会人としての最低ライン。リモートワークで「連絡がつかない時間」が多いとサボりを疑われます。
- 嘘をつく・隠蔽する: ミスをした時に報告せず、隠そうとして事態を悪化させる。エンジニアとして最も信頼を失う行為です。
- フィードバックを無視する: コードレビューで指摘されたことを直さない、同じミスを何度も繰り返す。「学習能力がない」と判断されます。
- カルチャーの否定: 会社の理念や既存メンバーを公然と批判する。
逆に言えば、「誠実に働き、ミスを報告し、指摘を素直に受け入れて改善する」ことができれば、多少技術が未熟でもクビになることはありません。
最終回まとめ:エンジニアの旅は続く
全8回の講座、本当にお疲れ様でした。
「ITエンジニア転職完全攻略講座」、いかがでしたでしょうか。
今回の重要ポイント:
- 入社直後は「アンラーニング」し、新しい文化を吸収することに専念する。
- 環境構築やドキュメント修正など、初日からできる「Quick Win」を積み重ねる。
- 技術だけでなく「ドメイン知識」を学ぶことが、評価される近道。
- 誠実なコミュニケーションと報連相があれば、試用期間は怖くない。
転職は、新しい人生のスタート地点。
AIが進化し、技術が変わり続けるこの世界で、エンジニアとして生き残るために一番必要なのは、特定の言語スキルではなく、「変化を楽しみ、学び続ける力」よ。
あなたが新しい職場で輝き、素晴らしいシステムを作り出すことを心から応援しているわ。
困ったときは、またこのブログに戻ってきてね。
Good Luck, Have Fun!
先生、今までありがとうございました!
最初は不安だらけでしたけど、今はワクワクしています。
教えてもらったロードマップを武器に、新しい会社で絶対活躍してみせます!
いつか先生みたいなスーパーエンジニアになって、また報告に来ますね!
これで「ITエンジニア転職完全攻略講座」は完結です。
最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。
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