映画のハッカー気分を味わおう
こんにちは!「LINUX工房」管理人の「リナックス先生」です。
Windows 10からの移行連載も、ついに第7回。ここまで来れば、あなたはもう立派なLinuxユーザーです。
しかし、心のどこかで避けて通ってきた場所がありませんか?
そう、あの文字だけが並ぶ「黒い画面(ターミナル)」です。
先生、ギクリとしました。
初期設定の時にコピペで使いましたけど、正直何が起きているか分からなくて怖かったです。
マウスでポチポチ操作できるのに、なんでわざわざあんな古臭い画面を使うんですか?
その「古臭い画面」こそが、Linux最強の武器なのよ。
マウス操作(GUI)は「用意されたメニュー」しか選べないけど、コマンド操作(CUI)は「コンピュータと直接会話」ができるの。
慣れればマウスの10倍速く作業が終わるし、何より「サーバーエンジニア」への入り口はここにあるわ。
今回は、アレルギー反応が出がちな「コマンド操作」を、どこよりも噛み砕いて解説します。
これを読めば、黒い画面が「怖い場所」から「頼れる相棒」に変わるはずです。
📂 これまでの連載(バックナンバー)
第1章:ターミナルを開いてみよう
まずは「黒い画面」を呼び出しましょう。
UbuntuでもLinux Mintでも、以下のショートカットキーで一発起動します。
Ctrl + Alt + T
画面が開くと、以下のような文字が表示されているはずです。
kou@kou-pc:~$ _
これは「プロンプト(入力を待っている状態)」と呼ばれます。
- kou: 現在のユーザー名
- @: アットマーク(〜にある)
- kou-pc: コンピュータ名
- :(コロン): 区切り
- ~(チルダ): 現在いる場所(※超重要)
- $(ドル): 一般ユーザーですよ、という印
💡 「~(チルダ)」ってどこ?
これは「ホームディレクトリ」を表す記号です。
Windowsで言うところの C:\Users\kou フォルダにいる状態です。
Linuxでは、自分の家(ホーム)を ~ 一文字で表現します。
第2章:場所を確認・移動する「GPSコマンド」
マウスがないCUIの世界では、「今どこにいるか」を常に意識する必要があります。
1. ls(エルエス):ここには何がある?
List(リスト)の略です。
今いるフォルダの中身を表示します。
ls
実行すると、「Desktop」「Documents」「Downloads」などが表示されるはずです。
2. cd(シーディー):移動する
Change Directory(ディレクトリ変更)の略です。
フォルダの中に入ったり、出たりします。
# 「Documents」フォルダに入る cd Documents # 一つ上の階層(親フォルダ)に戻る cd .. # どこにいても一瞬で家に帰る(ホームに戻る) cd
💡 魔法のキー「Tab」cd Doc くらいまで打ってから Tabキー を押してみてください。
PCが勝手に cd Documents/ と続きを補完してくれます。
エンジニアは全部タイピングしません。Tabキーを連打しています。
3. pwd(ピーダブリューディー):私はどこ?
Print Working Directory(作業ディレクトリを表示)の略です。
迷子になったら打ちましょう。
pwd # 結果例: /home/kou/Documents
第3章:ファイルを作る・消す「創造と破壊」
フォルダを作ったり、ファイルを消したりもコマンド一発です。
1. mkdir(メイクディル):フォルダを作る
Make Directoryの略です。
# 「test_folder」というフォルダを作る mkdir test_folder
2. touch(タッチ):空ファイルを作る
本来はタイムスタンプを更新するコマンドですが、空のファイルを作るのによく使われます。
# 「memo.txt」を作る touch memo.txt
3. rm(アールエム):削除する(取り扱い注意!)
Removeの略です。
警告:コマンドで消したファイルは「ゴミ箱」に入らず、即座に完全消滅します。
# ファイルを消す rm memo.txt # フォルダごと強制的に消す(危険!) rm -r test_folder
第4章:最強の呪文「sudo」とアプリ管理
Linuxを触っていると、必ず使うのが sudo です。
1. sudo(スドウ / スドゥ):管理者権限で実行せよ
SuperUser Doの略です。
システムに関わる重要な変更(アプリのインストールなど)をする時、コマンドの頭につけます。
「管理者として実行」と同じ意味です。
2. apt(アプト):アプリのインストール
スマホのアプリストアのような機能です。
# システムを最新にする(超基本) sudo apt update # アプリを入れる(例:slコマンド) sudo apt install sl
🚂 息抜きコマンド「sl」
騙されたと思って sudo apt install sl を実行した後、sl と打ってEnterを押してみてください。
ターミナルの中をSL(蒸気機関車)が走り抜けます。
(本来は ls の打ち間違いを矯正するためのジョークソフトです)
実践演習:コマンドだけで作業してみよう
では、ここまでの知識を使って、マウスを使わずに以下の作業を行ってみましょう。
- ホームディレクトリに「Work」というフォルダを作る。
- 「Work」フォルダの中に移動する。
- その中に「report.txt」という空ファイルを作る。
- ちゃんと作れたか確認する。
【正解はこちら】
mkdir Work cd Work touch report.txt ls
どうですか? マウスで「右クリック→新規作成→フォルダ…」とやるより、圧倒的に速くないですか?
このスピード感こそが、コマンド操作の醍醐味です。
まとめ:黒い画面は「どこでもドア」
今回覚えたコマンド(ls, cd, mkdir, sudo)があれば、Linuxの日常操作の8割はカバーできます。
そして重要なのは、「このコマンドは、世界中のサーバーでも全く同じように使える」ということです。
自宅のPCで覚えたコマンド操作は、そのままプロの現場(クラウドやVPS)での作業スキルになります。
ただの文字入力が、世界とつながる「鍵」になるのです。
次回は、ついに最終回。
「Linuxの真骨頂!Webサーバー構築への第一歩」です。
あなたのPCを、世界に情報を発信する「サーバー」に変身させる方法を解説します。
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